人工知能には真似できない、教育現場における先生の価値 div 真子社長(第4話)

2018.06.29

卒業生9000人超、満足度98%を誇り、プログラミング教育の市場を牽引するテクノロジースクール「TECH::CAMP」。同サービスを提供する株式会社divの代表取締役・真子就有氏は、成長ベンチャー・じげん社の内定者アルバイト時代に起業を決意。その後、世に出したサービスの2度にわたる事業撤退を乗り越え、今のサービスにたどり着いた波瀾万丈な経歴の持ち主。今回は真子氏に、起業家として重要な素養や、テクノロジースクールの未来などを聞いた。(全5回)

全ての人が幸せに生きる世界を作る

——将来「こうしていきたい」というビジョンはどのようにお考えでしょうか?

「全ての人が幸せに生きる世界を作る」というのが達成したいビジョンです。教育を通じて全ての人に幸せに生きるきっかけを提供したいと思っています。

世界的な教育サービスを展開して、人々の生産性を高め、不幸になる機会を減らすこと。自身の情動をコントロールできる精神力を育てること。その2つを最大化できる教育事業者として、世界中のあらゆる人に教育を届けたいと考えています。

 

——これからの教育はどのように変化していくとお考えでしょうか?

今の学校教育のやり方、先生が前に立って話す一方的な講義形式は学習生産性が低すぎるものだと考えています。今後は今より「アウトプット」と「モチベーションサポート」を重視した教育がスタンダードになっていくはずです。

具体的には、TECH::CAMPのように「自学自習」「質問し放題」で、先生は「徹底的にモチベーションのサポートをする」というスタイルが一つの答えだと思っています。

 

——TECH::CAMPが大人を対象にしているのには意図があるのでしょうか?

教育のあり方を普及させるためには、子どもではなく大人から先に普及させなければならないと考えています。子どもは親の教育から受ける影響が非常に大きいため、親である大人に自学自習による成功体験を積んでもらって、精神的にも自立していただく。そうやって、豊かに生きられるような大人を増やす事業をやっていきたいと考えています。

 

——世界的に展開していくためには、御社の事業の特徴である「人が直接教えること」は拡大のボトルネックにもなるのではないかと思うのですが、その点いかがお考えでしょうか?

結局、人は最終的に勉強をさぼってしまう生き物です。そこをサポートできるのは、今のところ人間しかいません。教育の本質、先生と呼ばれる人がやるべきことは、「勉強を楽しくして、内発的なモチベーションを高める」ことだと思います

では、どうやったら勉強が楽しくなるかというと、好きな先生、自分の共感できる先生が教えてくれるからです。学生の頃、好きな先生が教鞭をとっている教科を好きになったりしませんでしたか?そのように突き詰めていくと、先生の本質は「共感を作ること」だと考えられます。生徒のことを理解する、共感してあげる。この共感をきちんと作ることはAIには到底できません。

TECH::CAMPで一番力を入れているのもそこです。質疑応答に人が答えることはいずれ自動化されなくなるかもしれません。一方で、勉強しようと思った時に困ったこと、躓いたことに共感して聞いてあげる。そこは絶対に人間にしかできないことだと思っています。

将来は今の教育システムに変わる新たなスクールへ

——「TECH::CAMP」という事業を今後どうしていくのか、より具体的に教えていただけますでしょうか?

教育サービスとしては「今の既存の教育課程に進むよりTECH::CAMPに通ったほうがいいよね」という状態にしたいと考えています。

その一歩として、2017年8月に受けられる講座を大幅に増やしてプログラミングスクールから総合テクノロジースクールに進化させました。今後はテクノロジーを軸足にしつつもさらに、総合的なスクールになると思います。日本で一番教育生産性が高い教育事業者になり、新たな教育の選択になることが目標です。

また事業の広がりとしては、教育から人材輩出まで一貫してやりたいと思っています。多くの人にテクノロジー技術を学んでいただいた上で、チャレンジしたいという人には良い職場に巡り合えるような機会を提供する事業を進めていきます。

現時点でもTECH::EXPERTという、プログラミング完全未経験からエンジニアへのキャリアチェンジを、教育から就職支援までワンストップで提供するサービスを行っております。TECH::EXPERTでは約1年半で150名以上もエンジニアへのキャリアチェンジという機会を提供できました。

そして、転職に成功したとしても、継続して通い続けていただき、成功体験を積み続けられる学校でありたいと考えています。テクノロジーの学びに終わりはありませんので。

 

 

>第5話「起業した後も毎日幸せに生きるための秘訣とは」に続く

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筆者 下平 将人

筆者 下平 将人

法律事務所、LINE株式会社の社内弁護士(リーガルカウンセル)、新規事業開発を経てDIに参画。DIでは、ベンチャー投資、投資先の経営支援に取り組み、投資先企業の社外取締役等を務める。東京弁護士会所属弁護士。Arts and Lawに所属しクリエーターの無料法律相談を担当。チャレンジングな事業領域に挑戦する起業家と汗をかき、共に理想を追い求め続ける存在でありたい。

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