打倒アリババ、テンセント。AdAsiaの果てしない野望 AdAsia Holdings 十河CEO(第5話)

インタビュー|2017.10.27

2016年4月にシンガポールで設立された広告テクノロジー会社・AdAsia。同社は、シリーズAラウンドで1200万ドルの資金を調達した後、設立後1年でタイやインドネシア、そして日本にまで続々と拠点を広げている超注目株のベンチャー企業だ。今回は、そんなグローバル若手起業家の雄、AdAsia Holdings CEOの十河宏輔氏に急成長の秘訣などを聞いた。(全6回)

勝てる新規事業を生み出し続ける方法

──御社は事業展開も組織づくりも圧倒的なスピード感が持ち味ですが、そのスピード感を保つために十河さん個人が意識されていることはありますか?

やっぱり、他社研究はかなりやっています。真似できることがあればすぐに真似すべきだなと思いますし、そこは常に心がけていますね。

新規事業も私の直轄でかなり手がけていますが、他社と比べてもPDCAのサイクルがめちゃくちゃ早い自負がありますし、「これはいける!」と判断した時のアクセルの踏み方も凄まじいと思います。

冒頭(1話リンク)でもお話ししましたが、そのスピードを支えるのは現状に満足しない「ハングリー精神」です。いかにPDCAサイクルを早く回しながら将来の大きな絵図を作りあげていくかを意識しています。

──新規事業を考える際は、どういう風に考えておられますか?

今の事業でいうと、既存事業からのヒントをとても大切にしています。足元、しっかり稼ぐビジネスモデルができているので、そこを横展開するのが一番早いと考えています。

ですから、たとえばメイン事業のひとつであるインフルエンサーと広告主を繋ぐマッチング事業。このマッチング精度がAIによって上がっていて、このコアテクノロジーが一番の財産になっています。

しっかりとした事業のコアを育てて、その後はどんどん横に広げて活用してくということが成功のパターンではないでしょうか。

上場は通過点、その先に見据えるさらなる高みとは

──上場に関しても早さを非常に重視されている印象を受けます。

会社をいかに大きくしてアジアNo.1になるか、を前提にしてすべてを考えているので、上場する意味は資金調達のためでしかないと思っています。

私たちはシリーズAで1200万ドルの資金調達を果たしていますが、「AdAsiaをアジアで一番大きいテクノロジーの会社にできる」と本気で信じているので、それを実現させるために、さらなる資金調達によってM&Aなどもどんどん進めていかないといけません。

アジア市場は陣取り合戦ですから、アリババやテンセントといった巨大なテクノロジー会社やベンチャー企業が出てきている中で事業を拡大していこうと思うと、ある程度の資金が必要です。

そういう意味で上場は有効な資金調達手段ですし、いかに早くそこを通過して、成長スピードを加速させられるかがポイントになります。

戦えるだけの資金さえあれば、絶対にチャンスはあると思うんです。我々がこれだけネットワークを張っている中で、日々さまざまな情報が入ってきているので。

アリババやテンセントが「ここを買っておけば良かった」と思うような有望な企業を先に買収しておくとか。そういうことができたらいいなと考えています。

──アリババやテンセントをライバルとして意識されてますか?

「アリババ、テンセント、AdAsiaの三巨頭」という感じになったら、かっこいいじゃないですか。日本の企業の中に、そんな会社はなかなかないですよね。やれれば絶対面白い。

単純に「ワクワクするから」「かっこいいから」、達成したいと思っています。

そのために、早くどこかの事業ドメインで勝負をかけたいとは考えています。

──「いつまでに成し遂げたい」という希望はありますか?

早ければ早いほどいいですよね。私の場合、今年30歳になるんですが、もう若くないなと思っているので。

時間は限られていますし、できるだけ早く、会社をもっともっと大きくしたいです。

 

>AdAsia Holdings公式HPはこちら

■十河CEOバックナンバー■

飽くなきハングリー精神でアジアNo.1を目指す (第1話)

どこの国でも勝負できる起業家になるまでの道のり(第2話)

真のグローバルカンパニーが持つべき基準とは(第3話) 

毎日がアジアW杯予選。グローバルで急成長する組織の作り方(第4話)

著者 小縣 拓馬

著者 小縣 拓馬

起業家向けメディア「ベンチャーナビ」 編集長。玩具会社のタカラトミーを経てDIに参画。ビジネスプロデューサーとして、主に国内ベンチャーへの投資・事業支援・戦略立案を担当。     ~「More than Meets the Eye」 これは玩具会社時代に担当していたトランスフォーマーというシリーズの代表的なコピーです。見た目だけではわからない、物事の本質に焦点を当てること。そんな想いで記事を提供していきたいと思っています。~

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