「感性人間」しか採用しない?自律的に動き続ける強い組織のつくり方 MS-Japan 有本隆浩社長(第5話)

理想のチームは「アパッチ野球軍」

ーー多くのスタートアップが組織作りに苦労します。有本さんはどのようなポイントを意識して組織を作ってこられたのでしょうか?

人の問題が起こらない組織はありません。私たちも問題はいろいろとありましたが、比較的問題が少ない部類の会社だと思います。

私は基本的に組織作りや育成に関しては部下に一任するスタンスですが、拘ってきたことを一つ挙げるとすると「感性人間」ばかり採用してきたことです。

「理性人間」は理屈ばかり述べて、実際に手足を動かすことができない人が多い。我々は徹底的にそういった人をシャットアウトし、勝手に動き回る「感性人間」だけを採用してきました。

私にとって理想のチームは、例えが古いけれど「アパッチ野球軍」です(笑)。

元気な感性人間が集まる組織。やんちゃ坊主が多いかもしれないけれど、とにかく動き続ける行動力のある集団。そんな組織こそが強いと信じています。

 

ーー創業期の仲間集めはどのようにされていましたか?

もともと親分肌で、昔から知り合いのやんちゃな奴らが面白がって勝手に寄ってきたんですよね。

とはいえ、みんな優秀でした。周囲からは私の営業力に依存しているように思われますが、実は売上の1/3以上はメンバーが稼ぎ出していました。

自分が特に何か教えたわけではありませんが、勝手に動き、勝手に自分の強みを生かして商売をする。この風土は創業時から当社に受け継がれていると思います。

 

「全員経営」で求められるトップの覚悟

ーー組織作りは任せているとおっしゃられましたが、何か組織作り・社員育成において拘っているポイントなどはありますか?

まず、「人間力資質」の高い人を採用すること。

この「人間力資質」とは、”元気で明るく前向きな人”、”素直・こだわり・即行動できる人”、”洞察力・対人感受性に優れた人”の3つを指します。

優秀な資質・個性を採用することにより、既存社員の刺激・成長となり強く活性化した組織を創る事が可能です。

あとは「全員経営者」の意識を持たせること。

私はコスト意識などに関しては日頃からかなり口酸っぱく言っています。投資は思いっきりするけれど、無駄な経費は一切使わない。このコスト感覚を社員全員が持つことができれば、おのずと会社は高収益体質になっていきます。

最後は「ファミリー経営」。

社員は私にとって弟分であり、子供です。なにか些細なミスがあったり、思うような仕事をしてくれなかったとしても、家族だと思えば許せますよね。

そうやって多種多様なメンバーの個性を受け入れる度量を持てば、おのずと面白い人が集まる強い組織になると考えています。

 

 

 

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著者 伊藤紀行

著者 伊藤紀行

DIMENSION Business Producer:早稲田大学政治経済学部卒業、グロービス経営大学院経営学修士課程(MBA, 英語)修了。 株式会社ドリームインキュベータからDIMENSIONファンドMBOに参画、国内のスタートアップへの投資・分析、上場に向けた経営支援等に従事。主な出資支援先はカバー、スローガン、BABY JOB、バイオフィリア、RiceWine、SISI、400F、グローバ、Brandit、他 全十数社。 ビジネススクールにて、「ベンチャー戦略プラン二ング」「ビジネス・アナリティクス」等も担当。 著書に、「スタートアップ―起業の実践論 ~ベンチャーキャピタリストが紐解く 成功の原則」

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