「IT」と「人」を駆使し、全国47都道府県に共感を広げる ペライチ 橋田一秀社長(第4話)

『「つくれる」のその先へ』というビジョンのもと、「誰でも・カンタンに・素早く」ホームページを作成できるサービス『ペライチ』を開発・運営する株式会社ペライチ。2015年のリリース以降、わずか4年で会員登録ユーザー数は17万人を突破している。同社代表取締役 橋田一秀氏に、起業家の素養や、急成長サービスの作り方などについて聞いた。(全5話)

ユーザーとの対話が価値を創る

ーー事業づくりについて、御社はホームページ作成サービスを展開されています。海外発の大手サービスもある中で、どのように事業を考えられたのでしょうか?

たしかに我々の「ペライチ」はサービスとしては後発です。創業当時は、投資家を含め多くの方にその点を指摘され、価値を理解していただけませんでした。

しかし、一見後発に見えるけれど、先行プレーヤーはほぼ海外勢だったため、ローカライズやサポートの面で、優位性がつくれる可能性を私は感じていました。

実際、「ペライチ」は日本人のネットリテラシーが低い方でも簡単に使用できるシンプルさと、困った時に気軽に相談できるサポート体制を構築することで、多くのお客様に選んでいただいております。

この状況を信じていたので、創業時になかなか理解されなくても迷わず前進することができました。

 

ーー「橋田さんにしか見えていなかった価値」を突き詰められたとも言えると思いますが、その価値にどのように気づかれたのでしょうか?

シンプルに人に話を聞きに行くことです。

米国のシードアクセラレーターであるYコンビネーターにも「プロダクトをつくることと、顧客と話すこと以外はするな」と言う言葉がありますが、シンプルにそれを実践しました。

いまでもその姿勢は徹底していて、定量的なデータを追いかけるのはもちろんのこと、ユーザーヒアリングチームがユーザーや解約者へのインタビューを繰り返し、ユーザーの声を吸い上げています。

さらに他社にはない取り組みとして、ペライチでは「47都道府県サポーター制度」というのを取り入れています。「47都道府県サポーター制度」は、デザイナーやWebマーケターなど、様々な分野のスペシャリストをペライチの「サポーター」として認定し、全国的にペライチの操作をはじめホームページ作成やホームページ公開後に課題を寄り添いながらサポートしていただく制度です。

このサポーター制度のを通じて、私たちがウェブだけではアプローチできないような様々な人達に対して全国にいるサポーターを通してヒアリングを実施し、ユーザーの意見を吸い上げることもしています。先日は、社内にサポーターの方をお呼びして、実際にどのようにユーザーにサービス説明しているかを実演していただいたりもしました。

このように「IT」と「人」をどちらも使って徹底的にユーザーの声を聞き続けることが、私たちの競争優位性になっています。

 

全国300名を超えるペライチの「サポーター」

ーー4年でユーザー数17万人を突破されるなど、急成長を実現されています。マーケティングにおいて重視されたポイントをお聞かせください。

先ほどもお話ししたサポーターの存在が大きいですね。

創業当初、資金もない中「どうやったら人に使ってもらえるか」をひたすら調べていた時に、たまたま行きついたのが「岐阜でなぜかペライチが多く使われている」という事実でした。

そこで、なぜ岐阜で使われているのか調べてみると、とあるウェブコンサルタントの方が自身の営業活動でペライチを熱心に推薦してくれていたことがわかったのです。その方が東京に来た際に話をお伺いすると「こういうプロダクトを待っていました」と熱く語ってくださりました。

この経験を通して気づいたことは、口コミというものは、地域に根ざし、本気でサービスに共感してくださっている方々を通して広がっていくということ。

そこで、私たちのサービスに共感してくださっている方々が、もっと堂々と口コミを広げやすくする仕組みとして「47都道府県サポーター制度」を取り入れ、現在は300名を超える方々にサポーターになっていただいています。

代理店と違い、サポーターにはノルマはありません。サービスへの共感を軸につながっているからこそ、嘘偽りのない口コミが生まれ、広がっていきます。

このように、マーケティングにおいても「IT」と「人」をバランスよく活用していくことが大切だと思っています。

 

 

ーー「ペライチ」はSaaS型サービスとしてフリーミアムモデルを導入されております。同様の料金形態においては有料化の壁があるとよく言われますが、その点はどのようにお考えですか?

私たちの主なお客様は予算が豊富にあるわけではない中小企業様なので、フリーミアムモデルに関してはこだわりを持って創業当初からやっています。有料版も月に千円から三千円くらいの価格帯なので、個人レベルでもパッと購入できるサービスになっています。

有料化の壁を超えることに関しては、「機能価値を実際に体感してもらうこと」が大切だと考えています。

たとえば、「有料プランを申し込むと30日無料で機能を体験できる」といった料金体系に過去はしていたのですが、それでは申し込みハードルが高く、なかなか有料機能の価値を体感していただくチャンスがありませんでした。

現在では、全ユーザーが登録時に有料プランの機能を30日間無料体験していただけるように料金体系を変更しています。こうすることで、まずは「機能価値を体感」していただき、その後に課金するかどうかを決断してもらえるようになりました。

まだまだ試行錯誤の最中ですが、おかげさまで順調にサービスは成長しています。これからもユーザーのみなさんの声を聞き、価値あるサービスを提供していきたいと思います。

 

 

>第5話「ITと人の力で「つくれる」のその先へ」に続く(7月中旬公開予定)

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著者 伊藤紀行

著者 伊藤紀行

著者 伊藤紀行

早稲田大学政治経済学部卒業、グロービス経営大学院経営学修士課程(MBA, 英語)修了。楽天に勤務後、EdTechベンチャーの東京オフィス立ち上げに参画。法人向け事業の急成長に貢献。その後グロービスにて英語MBAプログラム Japan Accountのリーダーとして、個人向けマーケティングと事業開発を担当。現在DIでは国内のスタートアップへの投資・上場支援を行い、志高い起業家への経営支援を通じて日本経済の活性化に取り組む。週末を中心にビジネススクールで思考領域の講師も務める。

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