
愛される起業家・米良はるかのチームビルディング術 READYFOR 米良はるかCEO(第3話)
「誰もがやりたいことを実現できる世の中をつくる」というビジョンのもと、日本 初・国内最大級のクラウドファンディングサービスを運営するREADYFOR株式会社。2018年10月には、初の外部調達も実施。今回、同社の創業者 兼 代表取締役CEOの米良はるか氏に、起業家の素養や事業創出の秘訣などについて聞いた。(全4話)
「人を大切にする」人が応援される
ーー2018年10月に、サービス開始7年にして初の資金調達を実施されました。社外の方も含めて仲間として巻き込む際のポイントをお聞かせください。
創業当初は「事業=起業家」です。なので「希少性」、つまり「こいつはなんかしそうだ」と創業初期から覚えてもらえるポジショニングが大切だと思います。
私の場合、創業当初は「女性」であること、そしてあらゆるイベントで「最年少」だったこと。そして「日本初のクラウドファンディング」。シンプルですがこの3点ですぐに覚えてもらうことができました。
何だったら「日本一」「世界一」になれるか、キーワードでパッと思い出してもらえるか。「希少性」を演出できるブルーオーシャンを選択すること大切です。
その上で当たり前のことですが「人を大切にする」こと。
私は幼い頃から自分の人生を押し上げてくれた人たちとの繋がりを大切にしてきました。この時代に○○さんに出会えた、支えてもらったから今があるというように、自分の中で様々な人との歴史がつながっています。
メルカリCOOの小泉文明さんも、創業3ヶ月目くらいから可愛がってくださっている長年のご縁で今回出資してくださいました。
応援してくれる大切な人たちのためにも成功して恩返ししたい。このスタンスが少なからず伝わっているからこそ、応援してくださる人たちと長くつながっていられるのだと思います。
ーー「希少性」で覚えてもらって、「人を大切にする」ことで縁をつないでこられたのですね。
とはいえ、一番大切なのは「実績」です。会社が成長していなければ誰も期待してくれません。
一生懸命「人を巻き込もう」と意識する必要はなくて、必死に会社を成長させる中で、わからないことがあれば先輩方に相談し、アドバイスをいただく。私はこの繰り返しで関係性を構築してきましたし、結果的にスピーディに会社を成長させられたからこそ、多くの方が応援してくださっているのだと思います。
「ビジョン」だけは譲れない
ーー社外の方々やアドバイザーを仲間にする際に気をつけているポイントはありますか?
私が意識しているのは、その人が「好きでそのことをずっとやっているか」という部分。
例えばCOOの樋浦直樹は2014年に法人化のタイミングでジョインしてもらったのですが、彼は理想像をどういうステップで実現していくか、リソースをどう配分して戦っていくかという戦略をロジカルに組み立てていくのが得意です。
それを表しているのが彼の趣味であるボードゲーム。経営合宿のメンバーで一緒にやっても圧倒的に強いんです。定められたルールの中で最適解を見出す速さはものすごく、その工程が本当に好きですね。
会社が抱える課題を解決することができる人、それをやることが本当に好きな人。そこを意識して人を見極めるようにしています。
ーーメンバーが100名を超える規模まで急成長されています。採用について意識しているポイントもお聞かせください。
創業時からずっと変わらないのは、「ビジョンに共感している人」を採用することです。私は全ての採用面接に入っていますが、その点だけは妥協したことがありません。
採用するまでは私がコミットし、チームに入ったあとは現場に任せるようにしていますが、多様なメンバーが集まっても楽しそうにやってくれているのは「ビジョンに共感している」点で軸が通っているからだと思います。
ーー多様なメンバーをまとめる上で、他に意識されているポイントはありますか?
「自己理解」と「相互理解」をかなり大切にしています。具体的には、ストレングスファインダーなどの性格診断やコミュニケーション研修などを積極的に導入しています。
また、多様な人材が集まるチームのほうが面白いアイディアが出るという考えのもと、採用後のチーム編成までは意見を出したりしています。採用にすべてコミットしているからこそ、その人の強みを最大限引き出せる環境づくりを心がけています。
互いに理解し合える多様なメンバーが集まり、「ビジョン」という一つのゴールに向かって協力しあう。これが強いチームの要諦だと信じています。
>第4話「誰もがやりたいことを実現できる世の中をつくる」に続く
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