23歳で5ホテルを運営する龍崎氏のブランドマネジメント L&Gグローバルビジネス 龍崎翔子取締役(第3話)

コンセプトを「言語化」「視覚化」する

ーー多店舗展開する中で、ブランドとしての統一感を醸成するために意識していることをお聞かせください。自分が作り上げたサービスコンセプトをメンバーと共有する際に意識していることをお聞かせください。

「言語化」と「視覚化」のセットが大切だと思っています。

例えば、HOTEL SHE, KYOTO をリニューアルした際には「最果ての旅のオアシス」というコンセプトを言語化し、私が思うコンセプトをPinterestのイメージボードで視覚化しました。理想のイメージを言語と視覚情報に「凍結」してメンバーに共有するのです。

 

ーーコンセプトを「凍結」、ですか。

はい。頭の中にあるイメージを具体的な絵や言葉に落とし込んで固定させる作業を「凍結」と表現しています。「凍結」することで、他のメンバーにもブレないイメージを伝えることができます。

そしてイメージを「凍結」した後は、メンバー内で私のコンセプトを自分たちなりに咀嚼してもらうワークショップを実施します。これをコンセプトの「解凍」作業と呼んでいます。

そのワークショップでメンバーたちの解釈を加えたコンセプトをまた「言語化」「視覚化」し、「凍結」して戻してもらいます。HOTEL SHE, KYOTO では「グラデーション」「刹那的」という言葉がメンバーから出てきました。ビジュアルも、私が共有したPinterestのイメージボードを元に、メンバーそれぞれがコンセプトを解釈し、イメージ画像を選び、話し合い、最終的に一枚のイメージボードを作り上げていました。

こうして「言語化」「視覚化」のプロセスを双方で繰り返すことで、メンバー全員のコンセプトの理解度にズレが少なくなり、統一感が生まれ、組織としてやっていきたいことが共有される状況になっています。

 

龍崎流「良い空間づくりのサイクル」

ーー非常に面白い取り組みですが、これを始めたきっかけがあったのでしょうか?

良い空間を作る上で大切だと思っているサイクルがあります。

第一に、統一された世界観の空間を持つこと。

それに対し、お客様がポジティブなフィードバックをしてくれると、働いている人の自尊心が高まり、それが誇りやこだわりへと変わり、より世界観が強固になっていきます。これが良い空間を作る上で大事なサイクルです。

私がこのサイクルに確信をもったのが、3軒目として開業したHOTEL SHE, OSAKA での成功体験でした。

HOTEL SHE, OSAKAではコンセプトと空間、そして支配人のマインドが合致していたので、自然と先ほどの理想のサイクルが回っていました。結果的に働いているメンバーがみな「これはHOTEL SHE, OSAKAらしい」といった理想像を共有し、空間を作ることができていたのです。

一方で、他のホテルではメンバー間で共有されるコンセプトが曖昧で、自分達らしさへの理解が弱く、結果的に中途半端な空間になっていました。この違いを私なりに分析し、世界観を再認識するために、先述のようなワークショップを設けるようにしたのです。

 

ーーホテルそれぞれの個性と、会社としての統一性のバランスはどのように考えていらっしゃいますか?

表面的なトーン&マナーのコントロールは私が担っていますが、ホテルごとの個性は働いているメンバーが作り出すものです。

やはり先ほどの「言語化」と「視覚化」のプロセスを経て一緒に作り上げているからこそ、自然と会社としての統一感は維持しながらも、ホテルの個性を立たせることができているのだと思っています。

 

 

>第4話「「バイブス」で通じ合えるチームをつくる」に続く(9月下旬公開予定)

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著者 村上 岳

著者 村上 岳

著者 村上 岳

京都大学 総合人間学部 卒業後、2016年にDI参画。日本、米国、インドでのベンチャー投資、及び、投資先の経営支援に取り組む。直近は、2018年9月に買収したワークスタイルラボにて経営支援に携わる。

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